8000万円支払いで和解へ 郡上特別支援学校講師自殺
岐阜新聞Web 2018/8/23(木) 8:27配信
2013年5月に上司から受けた叱責(しっせき)などを苦に自殺した郡上特別支援学校の男性講師=当時(24)=の遺族に対し、岐阜県が約8000万円を支払い和解する見通しとなったことが22日、関係者への取材で分かった。9月開会の県議会に関連議案を提出する見込み。
関係者によると、和解条項には職場研修の実施、長時間労働を解消するための労務管理の徹底も盛り込まれるという。遺族が今年2月、県に損害賠償を求め岐阜簡裁へ民事調停を申し立てていた。
男性講師は12年4月に採用され、高等部生徒の進路支援などを担当。未経験の専門的な業務も命じられ、自殺する前の半年間の時間外勤務は多い月で約80時間に及んだ。地方公務員災害補償基金県支部は17年3月、自殺は長時間労働と上司らから厳しく叱責を受けたことなどによるストレスで精神疾患を発症したことが原因として公務災害と認定した。
県教委は今年1月、教育長=3月に退任=を減給処分、当時の上司ら11人を懲戒処分とした。